『Revealing Lights』Lilo Raymond(リロ・レイモンド)

『Revealing Lights』Lilo Raymond(リロ・レイモンド)

先日、ランチを食べに出かけた近所のカフェで出会ったモノクロの写真集。タイトル通り「光」を感じるStill life (静物)の写真。人物は一人も出てきませんが、そこには人の痕跡や体温、丁寧な暮らしを感じます。

まったく知らない写真集だったので店主の方に尋ねると、アメリカの写真家Lilo Raymond(リロ・レイモンド)の写真集だと、教えてくれました。とても気に入ったので、速攻でネットに注文してしまいました・・・。

1989年に刊行された本書は、彼女の1st写真集。彼女が1960年代から1980年代に撮影したもの。一見、とてもシンプルで何気ない風景ですが、絶妙な構図や静物の配置/構成の上に成り立っている写真です。心地よい緊張感があり、見ていてとても気持ちがよくなる本です。最近は、歳のせいか、どんどんシンプルなモノに惹かれていっている気がします。

作り手の「主義・主張」、「思い」なども、削り取ったかのようなシンプルですが作品に作者の個性を強く感じるのはとても不思議ですね。

最初に写真集を見たときには、女性写真家の作品だと気がつきませんでした。そういう意味では、性別もそぎ落として、対象と向かい合っているということなのかもしれません。

建築の設計も、こういうふうに、対象と向かい合いたいと思います。