『俳句の海に潜る:中沢新一・小沢實』&『NHK:人類誕生』
先日、NHKスペシャルで「人類誕生」の放送がありました。
第2回目は、身体能力や頭脳など大きな違いはなかったのに、絶滅してしまったネアンデルタールと生き残ったホモ・サピエンス。どちらかというと身体能力的にはネアンデルタール人のほうが優れていたらしいのですが、生き残ったのは、ホモ・サピエンス。
弱いがゆえに身につけた、集団性(社会性)よって、生き方が進化したからというお話でした。
かたや「俳句の海に潜る:中沢新一・小沢實」
俳句についての対談本なのですが、俳句の成り立ちや文化的側面をアースダイバー的に掘り下げていくお話でとてもおもしろい解釈です。本の中で、宗教学者の中沢新一さんは、新人(ホモ・サピエンス)が生き残った理由として、宗教や芸術を作り出すことが出来たからだと語っています。
実際はネアンデルタール人も言葉を話していたらしいのですが、彼らにはできなくて、ホモ・サピエンスには、なぜできたのか・・・。論理的な言語から、詩や歌、宗教への飛躍。考え出すと、とても興味深いお話です。
社会性(宗教・芸術)によって生き残った人類が、現代においても宗教戦争をしたり、殺人を犯してしまうというのも、かなり逆説的な感じがします。

