『子どもと孤独』エリス・ボールディング 著/小泉文子 訳・著 (孤独な時間のつくりかた)

『子どもと孤独』エリス・ボールディング 著/小泉文子 訳・著 (孤独な時間のつくりかた)

今年の春は、コロナ禍で、学校が休校になったり、クラブ活動が中止になったりで、ずっと家にいた子どもたち。はじめのうちは退屈そうに過ごしていましたが、期間が長くなると、人間、慣れてしまうもので、その状態を楽しんでいるようでした。私自身も、こどもたちのそんな姿に慣れてしまって、以前の学校やクラブ、習い事など、忙しく過ごしていた日常のほうが、ずいぶん遠い昔のことのように感じられました。

なんだか、以前は忙しすぎて、子どもたちの生活って、このくらいのんびりしていたほうがいいのではないかという気持ちになったりもしました。ネットですこし話題になりましたが、コロナの自粛で、練習時間が短くなった高校野球の選手たちが、「体が大きくなった」、「投手の球速が伸びた」、「打者の飛距離が伸びた」なんていうニュースもありましたし・・・。案外、のんびりなほうが、いろいろな成長ができるかもしれません。

この本は、子ども時代の孤独な時間は、自分と向き合うためにとても重要で、その時間が創造性の種になるのではないかと語っています。著者、訳者ともクエーカー教徒ですので、孤独な時間は、個人が「神様」と向き合う大切な時間だという前提として書かれていますが、「神様」を、「自分」や「家族」、「自然」などと置き換えてもいいのではないでしょうか・・・。

今の時代、家で一人で過ごせば『孤独』なのかといえば、「SNS」や「オンラインゲーム」などもありますので、「何か」や「誰か」と常に繋がっていて、なかなか『孤独』になる環境というのは難しいですね。私もこどもたちも、少し、意識してそういう時間をつくりださないといけないなぁと感じました。

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