埼玉県飯能市/入間市の新築木造住宅/リフォームは建築設計事務所/独楽蔵へ

【西川材をふんだんに使った応接玄関のある二世帯住宅】設計事務所の住宅デザイン

埼玉県飯能市岩沢地区、道幅の狭い湾曲した昔ながらの路地が続きますが、道の両側には比較的広い敷地の歴史を感じさせる住宅が建ち並んでいます。今回の敷地もそんな中の一つです。先代が建てた住宅を解体して、新たに2世帯住宅を建て替える計画です。新しい住宅で暮らすのは、ご夫婦とすでに成人されたお子さん2人、そして、ご主人のお母さんの5人家族です。祖母は、半分独立した暮らしになりますので、完全な2世帯住宅ではなく、1.5世帯住宅くらいの感じではないでしょうか。

家の中央に位置する応接玄関から、リビングスペースと祖母スペースに振り分ける間取りになっています。また、玄関を経由しない生活の主導線のプライベート通路からも、共通の浴室やトイレ、そして、それぞれのスペースにアクセスできます。

玄関を応接スペースに利用

以前の家の時代から、ここは来客の多い家でした。ご主人や奥さん、おばあちゃんそれぞれのお客さんが頻繁に訪れます。もちろん、リビングを接客のために使うことは可能ですが、これからも頻繁にあるだろうと想定される突然の来客のために、玄関を応接スペースとして利用できるように考えました。お客さんに座っていただける造り付けの畳ベンチもつくってあります。

西川材を使った自然素材の家

玄関の内装は地元の西川材(ヒノキ)を使用。下足入れの扉も同様の材料ですっきりと収めました。ヒノキの縦羽目板の目地が天井まで、真っ直ぐ続いているシビアな収まりです。壁埋め込みエアコン吹き出し口も造り付けの下足入れの上部にすっきりと。

壁と同材のヒノキの板を使用した引戸。2400mmの天井までフルオープンのおさまり。

玄関備え付けの来客用タタミベンチ。座面は、縁なしの畳を敷いてあります。

キッチンカウンター廻りもヒノキ材(無節)の縦羽目板を使用しました。

ダイニングテーブルのペンダントライトは、約60年の歴史のあるクラシックのスタンダード、ルイスポールセンのPH5。色はレッドをチョイスされました。ライトが点灯しているときも、明かりがついていない時も絵になります。漆喰の白と木質の空間にも、よく似合います。

キッチンの造り付け収納の上部には、荒神様(こうじんさま)をお祀りするスペースも確保。

日常的なお供えやお祈りがスムーズになるように、神棚は、少し低い位置で造り付け。

建物全体に一体となったデッキスペースが広がっています。中央の玄関ポーチによって、家族のスペースと祖母のスペースが緩やかに分離されています。デッキスペースは電動オーニングによって、日陰を作り出し、居住性をアップさせています。

両引き分けの木製建具のある玄関ポーチも、軒先にR加工を施した寄せ棟屋根の屋根で、シンメトリーで和風的な玄関を表現。

祖母スペースの小リビングは、掘りごたつ形式の小上がりとミニキッチンのあるスペース。お仏壇もこちらの部屋に配置してあります。

おばあちゃんの部屋のペンダントライトは同じく、ルイスポールセンのDoo-Wop( ドゥー・ワップ )。グリーンがポップでかわいいです。