蔵と家をつなげる 蔵のある暮らし

【蔵と家をつなげる】 蔵のある暮らし

敷地にあった古い蔵を残して、新しく計画した家と一体化(埼玉県飯能市)

アンティークや古道具を集めるのがご夫婦共通の趣味のYさんは、飯能市内で、蔵の残ってる敷地を探していました。その蔵の空間を利用した暮らしをするのが、夢だったそうです。西武池袋線 飯能駅から徒歩7分。かつては、飯能市から高麗(日高市)に続くメイン道路だった「高麗横丁」は、昔は、ずいぶんお店も並んでいたそうですが、少なくなった今も、その名残を残す建物が多い場所。その高麗横丁の通り沿いに、蔵のある中古住宅を見つけました。

古い住宅部分は解体して、家を新しく新築し、蔵は一部を改修して、新しい家とつなげる計画に・・・。

土間玄関から右に折れた玄関ホールは4畳半の和室空間。奥行きの限られた敷地を工夫したユニークな空間です。床の間には趣味で集めた掛け軸を飾って、照明はアンティークランプで演出。

右手の戸襖を引き分けると玄関

4畳半の和室は水屋も製作して、茶室仕様に

ホール兼4畳半の和室空間を通って、廊下、個室、階段室へ。採光は、南側の障子(掃きだし)と北側(道路側)の障子から

採光や通風、プライバシーなどを検討した結果、リビングは2階に。中央の箱階段もお客さんが所有していたモノですが、その箱階段を利用して、ロフトスペースに上がれる工夫をしました。隣地が近いために、開口部は基本的に障子を使ってプライバシーを採光を確保。箱階段の右はキッチン。左は寝室になっています。

小上がり部分は、造り付けテーブルを設置した掘りごたつ形式に・・・。小上がりの引き違いの障子の向こうは、バルコニー。その向こうには、既存の蔵の開口部が見えます。

お客さんがお持ちだったアンティークの箱階段を利用した小屋裏(ロフト)階段

既存の蔵の1階部分は新しくフローリング(ヒノキ:無垢板)張りに改修。2階への階段は、元々あった箱階段に新規で、手すりを取付

2階は階段部分に、落下防止の手すりを取付

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