1階が歯科クリニック、2階部分が住居スペースになっている兼用住宅です。この家は1階部分が鉄筋コンクリート造、2階部分が木造の混構造の建物です。住宅部分のリビングは2階にあります。2階部分は、もちろん建物の中にある内階段と繋がっていますが、屋上庭園となっている2階バルコニーに直接アプローチできる外階段もあります。
リビングと内テラス、外テラスと庭の関係性
「リビング+屋上庭園」秘密だけど開放的な暮らし
1階部分は鉄筋コンクリート造ですので、その陸屋根(フラットな屋根)を、2階の外部空間として人工地盤で利用しています。フラットなコンクリートのスラブ(床)の上に、土を20cm程度入れて芝庭をつくり、砂場、デッキテラスを組み合わせた有機的な庭に仕立てました。
庭からインナーテラスを見る
網戸で仕切れるインナーテラス
この家の特徴が、大きな入江状の軒下。外部と同じような板張りののこの空間は、完全な外部でもなく、室内でもないあいまいな中間領域。戸袋に収納された木製網戸を取り付けると、室内のリビングような感覚で使うことが可能です。
網戸を閉めた状態のインナーテラス。内と外の中間領域
普段はオープンにして、庭のデッキテラスと一体で利用できます。
2階の屋上庭園の手すり部分には、建築と一体となって計画した小さな小屋がついています。あまり大きくなりすぎないように考えられたサイズ感のその工作物は、外道具入れになっています。アウトドアの道具やバーベキューセット、こどものおもちゃなど、庭を気軽に使うための道具が収納されています。
隣地からの視線をコントロール
一番の用途は収納ですが、この外物入れは、隣地からの視線を遮る目隠しとしての役割も果たしています。隣地から庭やリビングの内部が覗かれないように、視線を遮るために有効な位置に配置してあります。子供たちのための砂場も物陰に隠れた秘密の空間です。