近くまで行ったので、小布施町の町立図書館:まちとしょテラソにちょっと寄り道しました。完成から約12年経過した鉄骨造平家建ての図書館です。設計は古谷誠章さん+NASCA。
地域の風景に馴染む外観
長野電鉄 小布施駅から徒歩5分。敷地の周りは町立のホールや町役場、小学校のグラウンドに囲まれた人の集まりやすい立地ですが、表通りからは、町立のホールの建物の裏になるので、建物の存在ははっきりとはわかりません。敷地も三角形に近い変形地です。そのような目立たない立地ですが、建物の外観も、より存在感を消すように低く抑えられています。周囲の建物より低い緩やかな曲線の屋根が、風景に馴染むように広い空を形作っています。全面のグラウンドより600mm程度低い敷地も、建物の重心の低さに一役買っているかもしれません。
三角形の平面系の一つの頂点にあるエントランスから室内に入ると、思いのほか天井の広い解放感のある空間が現れます。屋根の形状に合わせた天井は、大きく波打っていて、外観からは想像できない大らかなボリュームを感じます。