蓮は、遥か恐竜の時代からの植物で、花びらや雄しべ、雌しべの数が多くて、整理されていない、古代の植物の特徴を残しているそうです。器用に飛び回って、受粉の役目を果たしている蜂やアブが登場する以前は、コガネムシの仲間が、その受粉の役目をしていたらしいです…。
真ん中の部分は雌しべなのですが、そこが平らになっているのは、不器用なコガネムシが、ちゃんと着地できるようにとの、蓮の花の配慮なんだそうです…。
そう思って見てみると、確かに虫にとってのヘリポートにも見えてきます。
長い年月の間に、コガネムシの着陸が上手になって、他の花の蜜が吸えるように進化したのかどうかはわかりませんが、平成の朝も、たくさんのコガネムシが蓮の花に集まっています。現代にも蓮の花が残っていてよかったね。コガネムシくん。
仏教の中で、「蓮華」とは、お釈迦さまの説かれた妙法が、あたかも泥水の中に生育しながら、白く清らかな華を咲かせる蓮に譬えられる教えだということです。
蓮華座のお釈迦さまから、コガネムシまで…、これぞ、まさに元祖ユニバーサルデザインといえるモノではないかしらん。
ちなみに、中央の雌しべが、実となって落ちた後の無数の穴の状態は、蜂の巣に似ているので、「ハチス」と呼ばれています…。(2017/08)
上から見ても認知しやすそう・・・(虫の気持ちで)
確かに『平ら』で、コガネムシが着陸しやすそうな形態です
蜂の巣に似ているので、「ハチス」と呼ばれています