コンクリート打ち放し塀(8年経過)
先日、8年前に完成した埼玉県入間市の新築木造住宅に久しぶりにお邪魔しました。樹木もずいぶん大きくなるほど時間が経過しましたが、玄関のモザイクタイルやコンクリート打ち放しの塀は、思ったよりもキレイな状態を保っていました。ポストの受け口の両脇に少し雨だれがありますが、それ以外はキレイな状態を保っています。
扇型の玄関ポーチはワイン色のモザイクタイル
雨水の流れをコントロール
コンクリートの塀は、雨だれで汚れが出来ないように、塀の上部には、モルタルで笠木をつくってあります。笠木とは、塀・手すり・腰壁・パラペットなどの頂部にある仕上げ材のこと。その笠木も、雨水の流れをコントロールするように、断面をV型して、雨水が笠木の内側に集まって、雨が垂れないようなディテールにしてあります。さらに真ん中に、小さな溝をつくりました。雨水が小さな水路を流れるように塀の1カ所(側面)に集まって、流れ落ちます。
笠木の溝によって、塀の側面に雨水が流れている様子
あえて雨水が流れる箇所をつくる
やはり、塀の側面の小さな溝には、雨だれの後が残っています。まさに、思い通りのところを雨水が流れているようです。ちょっとした手間と工夫で、建物の汚れや劣化をコントロールができると、とてもいい気分です。