【木造の学舎(まなびや)は難しい・・・?】深谷商業高校記念館(二層楼)

【木造の学舎(まなびや)は難しい・・・?】深谷商業高校記念館(二層楼)

先週末、専門家のための歴史的建造物の保全・活用専門家(ヘリテージマネージャー)の養成講座:第1回に行ってきました。地域に眠る歴史的建造物の発見・調査・保全・活用のまちづくりの相談や設計を行うための技術者育成のための講座です。

現在、ヘリテージマネージャーは、都道府県ごとに養成、登録する制度になっているらしく、埼玉の養成講座は、全12回半年かけての座学と県下にある具体的な建物を見学、実習を行っていくようです。

第1回目の講座は、深谷市です。

午前中の座学は、深谷商業高校記念館(二層楼)で行われました。築95年のフレンチ・ルネサンスを基調とした和洋折衷様式の木造2階建て校舎です。埼玉県で唯一、学校の教室として使用されている2階建ての木造校舎だそうです。

深谷というと、渋沢栄一さんがつくった日本煉瓦製造会社が有名なレンガの街ですが、この建物の基礎も、しっかりとレンガでつくられていました。ちなみに日本煉瓦のレンガは、東京駅や東京大学、旧警視庁、赤坂離宮など明治時代の代表的なレンガ建築に使われているそうです・・・。

築95年のこの建物は、現在の建築関係の法律が出来る以前の建物なので、現行の法律に合うように改修するためには、耐震性やバリアフリー、採光換気、消防関係などいろいろとクリアしなければいけない課題がたくさんあったようです。

新築の場合でも、学校の教室は、規模や階数によって「耐火建築物や準耐火建築物」(燃えにくい建物)にしないといけないので、木造だと難しい場合があるのも事実・・・。

今、独楽蔵では、2階建てのこども園の新築工事中です。建築をする際、基本となる法律「建築基準法」では、木造園舎(準耐火建築物)が建設可能なのですが、文部科学省の「幼稚園設置基準」では耐火建築物にする必要があるという矛盾もあり、残念ながら木造を断念する形になりました・・・。

現在では、木造の耐震性や防火性などもかなり向上していますので、子供の感性、持続可能社会、地産地消、自然素材などの観点からも「木造のまなびや」が増えていくといいなぁと思います・・・。(2019/10)