【NHKの朝ドラ「ひよっこ」の炭俵と設計事務所 独楽蔵(こまぐら)の炭俵】埼玉の家づくり

【NHKの朝ドラ「ひよっこ」の炭俵と設計事務所 独楽蔵(こまぐら)の炭俵】

物語や生活の奥行きは、細かなディテールの積み重ね

毎朝、NHKの朝ドラ「ひよっこ」をたのしく見ています。

昭和30年代の奥茨城 農家の暮らしや、都内洋食屋さんの厨房、調理の様子、家族や友人の関係性、学校の様子など・・・、とても丁寧に描かれていて、生活や背景の奥行きを感じます。今のところ、どちらかというと、ベタなストーリー展開だと思うのですが・・・、何気ない生活のワンシーンや里山の風景をみるだけで、なんだかちょっと泣きそうになります。

台詞回しや場面転換、テンポなど・・・、どれもとても気持ちがよく、シックリします。前作、「べっぴんさん」は、あまりシックリ来なくて、登場人物の生活が、あまり感じられなかったので・・・、余計にそう感じるのかもしれません。(結局、最後まで見てますが・・・)

先日、NHKのニュースの中で、「ひよっこ」の撮影の裏側が放送されていました。

作品の農作業や生活のシーンで、実際に地元の有志の方々がお手伝いをされたり、備品や小物を用意して、風景を作り上げていった様子がよくわかりました。

その中に、あるシーンで登場する「炭俵」の準備のご苦労がありました。「炭俵」は、現在使われていないので、誰も作り方がわからなかったそうなのですが、村の年長者の方に思いだしてもらって、ようやく作ることが出来たというお話・・・。

「炭俵」が登場するのは、数秒のシーンだけで、しかも画面の片隅・・・。

その部分にこだわることは、あまり効率がいいとは思えませんし、些細なことに思われますが・・・、物語や生活の奥行きは、そういう細かなディテールの積み重ねの中にしか現れないような気もしてきます。建築の設計やデザインも同様で、こだわりや調整の末のディテールの積み重ねです。

そして、それによって、住み手の空間や暮らしの奥行きが出来上がっていくものであると信じます・・・。

もちろん、ここでいうその生活とは、「現代での生活の掘り起こし」という意味であって、昭和30年代の生活を懐かしんで、それに回帰しようというものではありません。なぜかわかりませんが、独楽蔵のアトリエにも小さな「炭俵」があるんですよ・・・。(2017/04/16)

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