埼玉県飯能市/入間市の新築木造住宅/リフォームは建築設計事務所/独楽蔵へ

【玄関から左右振り分けの二世帯住宅】設計事務所の家づくり

計画地は埼玉県飯能市双柳、古くからある閑静な住宅街です。敷地には元々、ご主人の実家が建っていて、当時はお母さんがお一人でお住まいになっていました。その住宅を解体して、ご夫婦とお子さん2人の4人家族とお母さんの暮らすスペースの2世帯住宅を計画していきました。

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2世帯住宅を計画する際に、お客さんにまず最初にお伺いすることは、完全に分離した住宅を造るのか、お互いが共有するスペースがあっていいのかという、今後の暮らし方の基本となる部分です。お互いに共有が可能なスペースとは、具体的には、玄関、キッチン、洗面脱衣室(洗濯物)、浴室などが想定されます。「玄関は別々にしたいけど、水廻りは別にしたい。」とか「全部、共通で構わない」など、共有の概念は家族それぞれで考えが違ってきます。

玄関や台所、お風呂などは1つの穏やかな繋がり

今回の住宅は玄関や台所、お風呂などは共用で、1つあれば構わないというお話でした。暮らしの一定部分を共有することで、お互いの気配が感じられる住宅です。2世帯住宅というよりも、祖母の専用スペースのある1.5世帯くらいの住宅の感覚かもしれません。

家族が集まるリビングには掘りごたつと薪ストーブ

台所も共有ですので、食事も家族全員ですることになります。リビングの一角には、上がり座敷の畳スペース。その小上がりには、長さ約1800mmの掘りごたつが備え付けられています。家族全員がゆったりと寛ぐことが可能です。こたつの櫓は夏でもスッキリと使用できるようにオリジナルの制作で、掘りごたつ内部は側面、床面とも床暖房付。

キッチンカウンターのサービステーブル

普段、家族でする食事は掘りごたつの大きなテーブルですが、帰宅時間の遅い旦那さんや、奥さんやお母さんがひとりで軽い食事や家事などをするためのミニテーブルもキッチンカウンターの一角に造り付けました。一本脚の造り付けでいろんな角度から使いことのできる便利なテーブルです。

薪ストーブは火の粉が飛んで床が焦げたり、薪や灰で床が汚れたりします。また、薪ストーブのまわりには、火の道具や薪などのさまざまな付属のアイテムの置き場も必要になります。使い勝手や耐久性や汚れを考えて、ストーブ廻りは石(玄昌石:げんしょうせき)の床にしています。機能的な床のデザインです。

中央の玄関から振り分けて、左側(西側)が祖母の専用スペース、右側(東側)が若いご家族のスペースです。祖母スペースは静かで落ち着いた環境にするために、音が問題になりそうな2階部分は乗せず、平屋になるように工夫しました。小リビングの南側には家全体に伸びるデッキテラス、デッキテラスのまわりを囲むように庭のスペースを設けてあります。(庭は施主工事のため、これから)

玄関ドアとリビングの大きな開口部は木製の引き戸になっています。木製建具とその引き込みシロ(戸袋部分)は杉板の南京下見張りで仕上げました。有機的な素材が、家全体の木質の雰囲気を印象づけています。

共通の玄関から入ったホールで左右にゾーンを振り分け。

ロードバイクのトレーニングルーム

旦那さんのご趣味はロードバイク。競技として大会にも良く出場されるそうで、以前から、家でサイクルトレーナー(ローラー台)を使って、日々のトレーニングもされていたそうです。新しい家でも、日々の練習が出来るように、リビングの脇に専用のトレーニングルームをつくりました。トレーニングルームは室内から台所と繋がっていますが、ロードバイクの搬出入を考えて、デッキテラスからも直接アクセスできるようになっています。

壁は、9mmの構造用合板のまま。床はコンクリートの土間です。どの場所でもビスが利くので、簡単にロードバイクや道具をつり下げたり収納したりすることが可能です。

お母さんのための小リビングと寝室。物入れの上部は神棚になっています。台所は1つですが、ちょっとした食事やお茶が飲めるように小リビングにはミニキッチンが設置してあります。玄関に直接つながるガラスドアとトイレや水回りにつながる裏通りの源氏襖のドアが2つついています。

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