以前からの暮らしを新しい家でも引き継ぐ
西武池袋線 飯能駅と元加治駅のちょうど中間地点、廻りは古い住宅街ですが、区画整理と計画道路の整備が進んで、以前暮らしていた敷地から、少し離れた場所に新しく家を計画することになりました。
ご家族は、祖母+ご夫婦+お子さんの3世代。玄関や台所、お風呂などは兼用の2世帯住宅です。近くにご親戚も多く、人がたくさん集まる家柄なので、応接兼用の客間(和室)と屋根付きの車庫が必要でした。間取りでは、2階はご夫婦とお子さんの寝室になりますので、1階部分のカースペース、和室(客間)、玄関、祖母スペース(寝室+ミニリビング)、リビングをどのように配置するかが重要な課題でした。

リビング
リビング西側(左)は、造り付けのAVボードのあるテレビ置き場。隣は仏壇置き場です。

台所
住宅の南側には、客間、玄関、リビング、祖母スペースなど採光と通風が必須な部屋が並びます。もちろん台所にも、採光と通風は必要ですが、全体の導線を考えて、リビングの北側に張り出して、台所と水回り、階段スペースを配置。東側の大きな窓と北側から、採光を取り込みます。

リビング&キッチンの導線
左側の木製ガラス扉の向こうは玄関。台所脇(中央)の木製ガラス戸(引き戸)の向こうは、洗面・脱衣室や浴室、勝手口、階段スペースなど、家族のプライベートゾーンに繋がります。

祖母のための居住スペース
リビングの東側には、祖母ゾーンを配置。専用のトイレを設けると共に、台所などの水回りの近くに・・・。

リビング東面
祖母室の入り口ドアと薪ストーブのスペースが・・・。

台所スペース
台所奥の北側は、FIX窓とガラス棚を組み合わせて、採光と飾り棚を確保して、明るいキッチンに・・・・。ガラス棚の上は、荒神様置き場になっています。

見せる収納(ガラス飾り棚)と隠す収納(食器庫)
きっちんにの西北の隅には食器庫を設置。普段使いの食器や大きなお鍋、ホットプレートなど、台所にまつわる道具を簡単でキレイに収納できる便利なスペースです。北側は、明るいキッチンにするために採光を考慮したガラスのショーケース。ガラスの扉好きなので、埃を気にせず、飾ることができます。

食器庫内部の段違い棚

ガラスの食器棚ショーケース

キッチンからリビング方向を見る

建物外観
部屋の間取りは、西(左)から、車庫、和室(客間)、玄関、リビング。祖母スペースと並びます。客間の平屋部分は、屋根を日本瓦葺き、2階部分の屋根は、耐震性を考慮して、軽量材のガルバニウム鋼板葺きにしています。


玄関アプローチ
車庫部分から軒下沿いに歩くと、雨に濡れずに玄関までたどり着くことが可能です

玄関ポーチ

車庫部分は、隣接する西側道路との緩衝地帯に

建物北側外観

玄関と客間の関係性
プライベートな空間を経由せずに、玄関から直接、客間ゾーンに行き来できる配置になっています。


玄関から客間(左)とリビング(右)の振り分け

玄関扉(引き戸)

8畳の和室
床の間・神棚・押入つき





床の間

収納の上は神棚


猫好きの奥さんと娘さん、そして猫たちのための2階寝室
2階の寝室。中央の2部屋は、奥さんと娘さんの寝室です。そして、猫好きのお二人のための猫たちの部屋でもあります。二つの寝室は、引き戸で繋がっていて、簡単に行き来できるようになっていますが、窓と建具の上部にある棚、まさしくキャットウォークから、梁の上に飛び乗ると、猫用のドアがついていて、猫たちも、互いの部屋を自由に行き来出来るようになっています。
また、バルコニーに出ることのできる引き違いのサッシの脇には、それぞれの部屋に猫用の収納があります。収納の下は、隙間になっていて、猫のトイレをおけるように考えました。隙間の後ろには、換気扇完備です。

2階寝室

2階寝室


猫の出入りも自由
基本的に住宅の2階の続き間の寝室で、2ひきの猫を飼うそうです。寝室どうしをつなぐ引き戸を開けると、ヒトの行き来も可能ですが引き戸が閉まった状態でも、梁上の扉から、猫の行き来も自由に・・・。
表しの梁の上部は天井も上げて、猫の通り道に・・・。文字通りのキャットウォークは、スノコ状にして埃や猫の毛が溜まらないように配慮しました。
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