埼玉県入間市の蔵のリフォームは独楽蔵

【築100年の蔵 内装リフォーム】現代の蔵(収納)として使うために(入間市)

計画地は埼玉県入間市。商業地域の中心に位置する広い敷地は、先祖代々暮らしていた場所です。数年前から母屋や別棟のテナント用の建物、駐車場などがキレイに整備されました。残ったのは築100年の蔵です。その建物を現代の収納スペースとして再度、活用できるように小改造を行いました。

工事前の蔵の様子

リフォームは蔵の中の片付けから

数十年前に、お歳暮やお中元で頂いた石けんやタオルにブランディ。使わなくなった昭和の電化製品に和ダンスに茶箱、ざる等々・・・。数十年ぶりに開ける蔵の中は、いらないモノで溢れていました。まずは、全部の荷物を蔵の外に出して、いるモノといらないモノの仕分け作業。蔵の中の片付けを行いました。これが一番大変な作業です。

断熱性能と耐震性をUPさせる

空っぽになった蔵の床は土間でしたが、入り口扉の框と高さを合わせて新しく床にフローリングを張りました。壁と天井には、断熱材を入れてから、合板(9mm)を張っていきます。内装に合板を使うのは、耐震性を向上させるためといつでも、どこでも、釘やビスが打てるので、収納に便利だからという2つの理由からです。従来の雰囲気が残るよう鬼既存の柱は表す真壁仕上げにしています。白く塗装すると漆喰仕上げのような風合いになりますが、収納場所として使うので、壁の合板もそのままで、ペンキも塗りません。

階段を上り下りしやすいように造り替え

今回の一番の改善のポイントは、楽に上り下りのできる階段を作ること。元々の蔵は角度が急な箱階段でした。しかし、収納場所として、2階も気軽に利用するためには、緩やかな階段が欠かせません。既存の立派な梁を抜かないように床を抜けるポイントを探して、緩やかな回り階段を造作しました。

重くて建て付けの悪かった出入り口は新しく採光の採れるガラスの引き戸を設けました。

1階と同様に床はフローリングで仕上げました。これで2階の埃が1階に落ちることがなくなります。壁と勾配天井は合板張りです。

元々、造りつけてあった収納はそのまま、布団の保管庫として利用します。

before 工事前の内部の様子

元々の内部の様子です。蔵特有の急勾配の箱階段でした。出入り口も重そうです。

蔵の内部 工事中の様子

屋根裏にも断熱材施工の上、天井も合板仕上げ