埼玉県飯能市の住宅&庭リフォームは一級建築士事務所/独楽蔵へ

名栗川を見るための窓、川沿いの庭&デッキスペースを小改造(埼玉県飯能市) 

埼玉県飯能市の中心街から入間川(名栗川)に沿って、上流の名栗方面に車で15分。両側に山が迫ってくる緑の色濃い原市場地区に建つ築30年程度(推定)の木造住宅のプロジェクトです。オーナーのご家族は、普段は都内にお住まいですが、コロナ禍を期に、週末のセカンドハウスとして中古住宅をご購入されました。ご購入されてからは、家も庭も以前のままで使用されていましたが、今回は庭を中心としてリフォームすることになりました。

暮らしの改造をする一番の目的は、リビングから名栗川の流れやその対岸の樹木などの借景を綺麗に見えるようにすること。敷地は南側の庭に面して名栗川が流れている素晴らしい立地ですが、既存の樹木が大きくなって、家からは川が見えなくなっていました。

【既存の樹木や草花が整理されて、前面の川や木々がすっきりと見えるようになりました】

耐久性を考えたウッドチップと樹脂を混合したハイブリットデッキ材を採用。デッキテラスの上部には出幅2500mmの電動オーニングを設置して、日差しの強い日や雨の日でも、アウトドアライフが楽しめるように。喫煙家のご主人が長時間くつろぐ居場所になりそうです。

【リフォーム前の様子】

元々、ヒノキのデッキ材を使ったデッキテラスがありましたが、川際の湿気の多い土地のため、ずいぶん傷んだ状態でした。テラスの上には、ポリカーボネードの透明な屋根がかかっていて、雨よけにはなっていましたが、それが広い空を遮って、この土地の魅力を半減させていました。庭木は手入れが行き届いてない状態です。

【庭には宿根草を中心とした草花を配置】

目的の二つ目は、週末しか訪れることのない庭を管理しやすく、奥様の好きな草花を植えること。今回は、いつも庭をお願いしているガーデンデザイナーのアトリエ朴さん(有福さん)に依頼をしました。以下の3点について検討しながら、デザインをお願いしました。

①名栗川が見えるように木々を整理する
②奥さんのご趣味に合わせて木々や草花を植える
③雑草が生えにくく、管理が簡単になるような通路やアプローチ

【室内と外部を緩やかに繋いた出やすい庭空間】

デッキテラスと地面の段差は約300mm。元々、庭にあった大きな玉石を組み合わせて踏み台を作りました。踏み石からはコンクリートの洗い出しの小径。雨の日でも汚れませんし、雑草の軽減にも役立ちます。湾曲した小径の両脇にグリーンの島々が配置されています。グリーンスペースにも玉石で作った飛石を配置して変化を楽しんでいます。

【川側からみた住宅の佇まいと庭風景】