埼玉県飯能市の古民家をオフィスにリノベーション

飯能市銀座通り商店街の古民家をオフィスにリノベーション/リフォーム

埼玉県飯能市の銀座通り商店街に面してご商売をされていた築100年の店舗兼住宅の建物。その一部解体、増築して(全体的には減築)、新しいオフィス空間にリノベーションする計画です。既存の建物に新たに増築した部分を抱かせることによって、構造的にも耐震化をはかります。また、天井、壁、床部分は、工事の際に新しく断熱材をいれることによって、現在の建物に準じた断熱性能を満たしました。

目 次(クリックすると開きます)

商店街の門前に駐車スペースを確保する

建物全景。商店として使用されていた既存建物を減築して、通りからセットバックすることによって、駐車場を3台分確保しました。

来客用と従業員の2つの入り口

建物の正面に入り口は2つ。大きな木製ガラス引戸(左)がお客様(来客)用の入り口で、小さな木製ガラス引戸(右)は従業員用。イロハモミジを回り込みながら入ります。脇の袖壁の裏側には、業務に必要な外部収納が取り付けてあります。

軒下のデッキテラスから土間へ

敷地いっぱいに伸ばした軒下デッキテラスから室内に。エントランスは、薪ストーブのある土間空間。事務所につながる受付カウンターと応接室にあがるための上がり框。

土間に配置した薪ストーブが建物全体を暖めてくれます

土間から接客(ミーティング)スペースへ

ヒノキ材とスプルス材で造り付けした上がり框からガラス引き戸を開けると、元々、和室の続き間だった場所を回収した接客スペースと事務所ゾーン。長押や欄間、天井はそのまま残して、床を畳からフローリングに張り替えてあります。

和洋折衷の和モダンなオフィス

障子や欄間、戸襖はリペアのあと、和紙を張り替えて再利用。床の間も残してそのままデコレーションスペースとして。

古民家の耐震補強

古い建物ですので、壁も少なく耐震性が低い建物でした。耐震補強のために4枚引戸の襖の裏側で、見えない部分に構造壁を増やしています。見た目は変わらないように耐震性を上げる工夫です。

和室の続き間を改造した和モダンの空間の隣、鮮やかなブルーの壁の明るい空間は、増築したスペースです。既存の建物に寄り添うように増築して、既存の建物を傍から支えるイメージで耐震補強の一つとなっています。

ミーティングルームとワークスペース(奥)

押入を改造して飾り棚と新しい階段を設置

元々の階段は減築して解体した部分と建物の奥にありました。2階部分はリフォームして、多目的な部屋に使用する計画でしたので、既存の梁や構造を痛めないように床を抜ける場所を検討しながら、仕事中でも不特定多数の人の出入りが可能なようにミーティングスペースの隅に新しく階段をつくりました。

障子の裏は増設した耐震壁

フリーアクセスの造り付けワーキングデスク

増築したワーキングスペースの壁際には長さ4mの造り付けワーキングデスク。従業員2~3名がどの場所を使ってもいいように脚のないデスクになっています。

既存建物の解体前&工事中の様子

通りの前面までいっぱいに建物が建っていた様子です。フロントは商店として使用されていました。この部分が駐車スペースとなるように約7m程度建物を解体して、減築しました。