緑の窪地、雑木の台地、蔵のある盆地・・・、地形を整えてひとつの風景をつくりだす。建物も自然に溶け込ませた環境と共存する住まい
敷地は、坂道の脇の窪地で、約450坪。その中には蔵も残されていました。ここに、四季折々、自然と親しむ暮らしをつくりたいと、新築が計画されました。まずは、地形の整備からスタート。涼しい緑の盆地、暖かな丘、そして蔵の周りは裾を隠して、風景の中に溶け込ませて、箱庭をつくるようにゾーニング。外からの視線は適度に遮りながら、住まいからの眺望は確保して、全体計画をまとめました。
混構造(1階鉄筋コンクリート造+2階木造)
一家で楽しそうにバーベキューをしている場所は、実は屋上。普通なら、2階から出られるルーフテラスと呼ぶところですが、広さといい、芝生の落ち着き具合といい、まるでひとつの庭のよう・・・。
コンクリートの屋根には、約15cmの盛り土がしてあります。土が断熱材の働きをするので、下の部屋は夏涼しく、冬暖かい。その上、防水層も土に守られて、温度変化や紫外線が少ないので、劣化しにくくなります。芝生の屋上は、一石三鳥の暮らしの舞台です。
2階リビング
2階リビング
1階 多目的ホール
1階 多目的ホール
1階 多目的ホール
ブリッジの下はオープンスペースで、左が1階の多目的ホール。
既存の蔵は、元の位置にあり、風景の一部として生かされている。