【入梅なので・・・樋(とい)のデザインについて考えてみる①】設計事務所のデザイン

【入梅なので・・・樋(とい)について考えてみる①】設計事務所のデザイン

何も考えずに縦樋を設置すると建物のデザインが台無しに・・・

先日、関東も梅雨入りしました。時期的にちょっと早いような気もしましたが、平年通りだということ・・・。何十回も経験していることなのに、記憶はあいまいです。これから、雨の日が多くなると思いますが、建築的には、雨(雨水)の処理(排水計画)には、かなり気を使う問題です。

雨漏り、漏水、使い勝手などの基本的な問題もありますが、せっかく、考えて作った建物、特に軒の深い部分やエントランスなど、何も考えずに縦樋を設置すると台無しになっていまう場合もあります。ですから、建物の外観、立面を考える際は、縦樋の位置や数なども、考慮しながら設計を進めていきます。そこで、気になるのは、縦樋の形状や位置。

最近では、通常の塩ビ製に加えて、ガルバニウム製(アルミと亜鉛の合金です)、SUS(ステンレス製)など、いろいろな選択肢が増えていますが、縦樋には変わりありません。昔からあるクサリ縦樋もいいですが、ちょっと和風になってしまいます。

【樋についての一考①】 (場所:文化創造アトリエAMIGO(入間市)の音楽棟)

横樋と円盤形の集水升(亜鉛メッキ製)を製作、そこから、下の円形浸透層に流すように計画。

雨が降ると集水升の穴から勢いよく雨が流れます。(ちょっと、愛嬌もある気もします・・・。)

単に、穴を空けただけだと雨が飛び散ってしまうので、穴と集水升の大きさと、水切をよくするためのツバの調整がポイントです・・・。ゴミの詰まりや破損の心配もなく、メンテナンスが軽減されるもの利点の一つです。

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