少し前の助産所での体験
我が家の、ほんの少し昔の話です。初めての子どもの出産の時、いろいろな産婦人科を探しまわり、最終的に、とある小さな助産所で産むと決めました。その助産師さんのカラッと明るい人柄や助産経験の豊富さはもちろんですが、決め手となった言葉がありました。
出産のやり方に正解はない
それは「ウチの助産所で産むことが正解じゃないからね」というもの。それだけ聞くと、突き放したように聞こえますが、決してそういうことではなく、その言葉には続きがあって。「妊婦さんが、自分の体質や性格、妊娠中の経過や体調をふまえて、自分にとって1番安心で納得できる出産であれば、病院でも助産院でも、いい。自然分娩でも帝王切開でも、無痛分娩でも、いい。お産に優劣なんてないのよ。どれもかけがえのないお産だから」。とてもあたたかく、おおらかに、フラットに説明してくださり、出産をめぐる情報と選択肢の多さに、やや迷走、疲労していた私たちにとって、いちばん腑に落ちる言葉でした。
そしてこの話は、住まいや家づくりについても、同じことがいえるのではないかと思います。それぞれの人の、これからの人生、ライフスタイル、大切にしている想いに寄り添う住まいというのは、ひとりひとり違うもの。持ち家でも賃貸でも、マンションでも戸建でも、新築でもリフォームでも。その人が納得して、ああ、これが自分の居場所だと思えることが大切だと思うのです。
だからこそ、数多ある選択肢のなかから、独楽蔵を見つけてくださったお客さまと、家づくりをしていることは、奇跡なのかもしれない。そんなことを思いながら、今日も設計プランを生み出す日々です。
writing:maiko izumi
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