見守り合える「お互いさま」三世代の暮らし
三世代7人の大家族で暮らす土田さん一家。建物は祖父母と娘家族で分けているが、働き方と暮らし方に合わせて、お互いが助け合える環境になっている。三世代のちょうどいい関係の住まい。
共働きの若夫婦がいないときは、孫たちは祖父母の家で、夕ご飯を共にしている。孫たちとの日常は祖父母の生活に活力を与え、子どもたちは祖父母から教えも受けられる。奥さんはそんな絶妙な距離感を「みんなで暮らすことによって、何があっても『お互いさま』の精神で、見守りあうことができているんです。」という。こどもたちのこころの奥に、みんなで過ごしたこの家での風景が残ることだろう。
ご夫婦の要望は「みんなが集まる家」にしたいということ
土田さん一家は、近くの中古住宅に住んでいたが、この土地を手に入れたときに近所に住む両親も一緒に暮らそうと同居を決めたそうです。ご主人の実家も、かつて三世代の大家族で暮らしていたそうです。そのとき、祖父母が一緒にいることが、こどもにとって忙しい親にとっても、安心できた警官が大きかったといいます。
家づくりのパートナーに決めたのは、埼玉県入間市にアトリエを構える設計事務所 独楽蔵(こまぐら)で「それぞれの家族の暮らし方」を大切にした家づくりを行っている。土田さん夫妻は、雑誌で独楽蔵のつくった個性豊かな家を見て気に入り、相談に来られました。独楽蔵の家は、h自然素材をふんだんに使っている上に、のびのびとしたデザインで、あたたかい「家族の家」という印象があったそうです。
夫婦の要望は「みんなが集まる家」にしたいということでした。人が溜まる空間や時間というのは、生活のクライマックスであり、豊かな暮らしはそうした小さなクライマックスの連続ですから、土田家にとっての「みんなが集まる」という意味について、丁寧に考えて行きました。引き戸を開け放つと外部空間やリビングと一体となってつながる玄関土間空間、幅広の杉無垢材の床で、体育館のようなリビングダイニング、様々な火の道具が集まった薪ストーブスペース、そして、16角形の窓と本のひろば。
開放感のあるオープンスペース、少し籠もった省スペースなど、床の高さも少しづつ変化しながらも、緩やかにつながっている一体感のあるスペースです。