埼玉県川越市の木造教会デザイン

杉の教会 日本バプテスト川越キリスト教会

JR川越駅、西武新宿線 本川越駅から、北に向かって車で約10分。住宅地の中にひっそりと、佇んでいる木造の教会です。みんなが気軽に立ち寄れて、気持ちのいい時間が過ごせる空間。インドアとアウトドアの境界も曖昧ですが、施設を使用する人の境界もなくして信者さんだけではなく、地域の方々にも開かれた「ひろば」のような場所をめざします。

① 地域に開かれた「ひろば」

建物の計画の際に、牧師さんや教会員の皆さんからは、活動の内容やご要望など、いろいろとお話をお伺いしました。お聞きしたお話の中で、一番印象に残っているのは、「礼拝はどこでやってもいい」、「地域の人たちにも自由に参加して欲しい」ということでした。開放的で、大きな三角屋根が特徴的な会堂は外部やインテリアにも、たくさんの木材(杉板)を使った有機的な空間。木造新築の教会です。

② 屋根のある外部の回廊

無骨で力強い中古材の枕木を柱にしたデッキテラスは回廊状に建物に付随して、室内と屋外を緩やかに繋げています。連続して配置された木製の開き戸、どこからでも室内に入ることができ、施設の開放性を体現しています。

③ 杉の無垢材を使った教会会堂の内装

会堂の壁は、杉板を縦や斜めに目透かし張り。

④ 会堂の左右に張り出した「桟敷席」

三角形の会堂は正面の十字架に向かって、天井も登っていきます。正面の十字架の両脇、ちょうど天井もかなり高い部分には張り出した「桟敷席」も設けてあります。備え付けのはしごを登って桟敷に上がると、普段とは違う感覚で礼拝が聞けるかもしれません。

⑤ 薪ストーブコーナーと雛壇の客席

バプテスト教会は、牧師と信徒の間の身分的上下関係や区別はないとします。ですから、礼拝を聴くスタイルも自由です。ですから、薪ストーブ廻りのベンチ・雛壇・桟敷など、タイプの違う溜まり場をたくさん設けています。

円錐状のストーブの周りには、扇状の窓に沿って造り付けのベンチをデザイン。礼拝の後のランチや寒い日のミーティングに使われています。

⑥ エントランスは親子の木製ガラス引戸

エントランスは左右に半円形のガラスをはめ込んだ木製ガラス引戸。うちとそとの風景を切り取ります

⑦ 洗礼のための導線を考える

バプテスト教会では、洗礼の際に全身を水に沈める(全浸礼)儀式があるため、そのための浴槽が設置してあります。場所は牧師台のちょうど後ろ。十字架のトップライトの真下です。浴槽の左に前室があって、洗礼を受ける方の更衣室になっていて、そのまま浴槽に入ることが出来ます。牧師さんは浴槽の反対側の扉から入って、全浸礼に立ち会います。

クリスマスの夜の風景

日本バプテスト 川越キリスト教会 アクセス

川越市石原町1-32-3