JR八高線 金子駅から徒歩5分。周囲からは少し高台になっている敷地の北側には、加治丘陵の山並みを眺めることができます。施主の子育て世代の若い家族は、隣接した近隣の住宅からのプライバシーや日中の採光、通風を確保するために、リビングは2階に計画することに。
広々ワンルームで、天井も梁を表しにして、屋根の形に合わせて高くとることのできる2階リビングは、プライバシーを確保しながら、空も広く開放的で、のびのび暮らすことができるメリットがあります。子育て世代の家族にもピッタリなプランですが、唯一、子育てする場合に、心配なのが階段などから幼児が落下する心配のあること。
その問題を建築の仕掛けで解決しながら、『家づくり』を進めました。
大型ガラス引き戸を全解放して、バルコニーとリビングを一体化
幅2500mmの大解放開口部
親子(900mm+1500mm)ガラス引き込み戸
リビングからキッチン(東側)方向を眺める
バルコニーの造り付け収納
バルコニーの手すりは木製スリット
造り付けダイニングテーブルからバルコニー方向を見る
ダイニングテーブルから、西側小上がり(7.5畳)スペースを見る
2階小上がり(7.5畳)スペース(琉球畳使用)
構造用の梁を表しにした天井の高い空間
小上がりからリビングを見る
オープン階段 落下防止措置
開けると手すりと一体化
中間にある補強のための支柱はライトスタンドに・・・。
【階段(リビング内の)の落下防止】
階段部分をリビングに取り込む上で、一番気をつけるポイントは「熱」移動ですが、、もう一つ忘れていたことがありました。「落下防止」の対策についてです。
お子さんが小さい場合や、ペットをお飼いになっている場合はやっぱり階段の段差が気になるかもしれません。
経験上、階段から落ちるのは、案外、自分の子供(幼児は別ですよ・・・)ではなくて・・・、遊びに来ている友達の場合が多い気がします(笑)。ベビー用品やペット用品で、後付けのゲートは、いろいろありますが、あまり見た目もよくありませんし、なかなかピッタリと取り付けできないものです。
写真は、階段の降り口に最初から、引き戸のゲートを作ってしまった例です。建具と手すり部分も同じデザインにして、使わないときにスッキリと引き込めるのが引き戸の良さですね。鍵は、昔ながらの木栓。アナログです。子供の手が届かないように、引き戸の上部、階段側にぶら下げてあります。
ちょっとした木製玩具のようで、見た目も愉しいですし・・・。
引き戸と引き込みの手すり部分が、独立していますから、強度を保つのに一工夫が必要でした。
何もしないと手すりが横方向に少しブレてしまいます。改善策として、少し高くした装飾の照明ポールを上部で、壁と繋いであります。
これで、安心です。
階段下から天井を見る
円形が2つ並んだ特徴的なバルコニー
外部タラップ