【高知に行ったら、ぜひ[高知県立牧野植物園]へ!】設計者の視点で見る植物園

【高知に行ったら、ぜひ[高知県立牧野植物園]へ!】設計者の視点で見る植物園

「雑草という名の植物はない」

帰省(鳥取)の帰り道、少し(?)寄り道して、高知市に行ってきました。

メインの目的は、[高知県立牧野植物園]を訪れること。牧野植物園は、植物園の役割である保存、研究、教育普及、集いの場のすべてを備えた総合植物園で、高知出身の「日本植物分類学の父」植物学者:牧野富太郎博士の業績の展示も行われています。本館や展示館など、建物が整備されて、園が現在のカタチになったのが、1999年ですから、約18年経過して植物や建物がどういう具合に成長したのかを見るのも、楽しみなトコロです・・・。

牧野博士は幼少から植物に興味を持ち、独学で植物学の研究を続けた後、東京大学理学部植物教室で植物分類学の研究に没頭、最終的には、理学博士の学位も得たそうです。

ですが・・・、驚くことに、その学歴は、小学校中退。すごいですよね。

正門から入った最初のアプローチは、土佐の植物生態園。土佐の自然を再現した庭だそうで、「自分の家の庭もこんな雰囲気だったらいいなぁ〜」と思わせる身近な山野草の風景です。ジッと覗いて見ると「これ雑草なんじゃないか?」と思われる植物にも、すべて植物名のプレートがついています。それも説明付き。

1カ所を眺めているだけで楽しくなって時間を忘れます。多くの植物の命名を行なった博士は「雑草という名の植物はない」というコトバを残したそうですが、まさにそのコトバが、この植物園各所で体現されている印象を受けます。

植物園の目的の一つ、「教育普及」のコトバ通りに、高校生以下入園料無料。さすがです。

こういうことに税金を使ってほしいです・・・。

受付を過ぎるとボランティアの方(?)、スタッフの方から、[牧野ボタニカルアドベンチャー]という小冊子を渡されます。マップを見ながら園内をまわって、小冊子に載っている植物に、その花の形のスタンプを押していくという植物スタンプラリーのようです。小冊子も花のスタンプも、とてもキレイにデザインされていて、感心します・・・。

元々、竹林寺の境内だった五台山山頂付近の敷地は広大で、園内をトレッキングしているような感覚にも・・・。

牧野富太郎博士の考えが体現された[高知県立牧野植物園]は、植物愛に満ち満ちていて、ただただ感動!ここを訪れるだけでも、高知に来てもいいと思わせてくれます(私だけ?)。

高知にお立ち寄りの際は、ぜひぜひお立ち寄り下さい。

ものすごくオススメです!!

高知県立牧野植物園

高知県高知市五台山4200-6

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