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「冬場に伐採した生木は、含水率は少ない。」は不正解「デンプン含有量が少ない。」が正解 ②

生木の含水率&デンプンの含有量について

まずは、昨日のおさらいです。

① 生木の含水率は、季節で変わらない。
② デンプンの含有量は、木が不活性あになる冬期に少なくなる。
③ デンプンは、カビや害虫発生の原因となるため、伐採の際は少ない方がいい。
④ よって、冬期は木の伐採に適した季節である。

甘い物だけが糖質ではありません。デンプンも、りっぱな糖質なんです。そういう意味において、木材も、人間同様に糖質に気をつけることが大事であるともいえます(笑)。上記は、立木の状態からの検討ですが、次に伐採した後のことを考えてみます。


「葉枯らし乾燥」という昔ながらの伐採法があります。


伐採後、枝葉をつけたまま一定期間そのまま放置して、枝葉が枯れるまで自然乾燥させる方法です。木は切られた後も、一定期間生きていますので、その間の生理的機能で、水分やデンプンなどを減少させる乾燥法で、いろいろな利点があります。

①乾燥が進んだり、害虫が着きにくい。
②材質の色目、艶、香りがよくなる(古くから、渋、アクが抜けるといわれていたらしいです。)
③材料が軽くなるので(50~70%)運搬が楽になる。
④人工乾燥費用の削減

機械のない昔は、すべて自然乾燥だったので、材料を使うまで何年間も寝かしておくことができましたが、現在の「葉枯らし乾燥」は、数ヶ月の期間で、含水率を60~90%まで下げる場合が多いようです。ですから、含水率を建材として使える状態の20(15)%以下にまで下げるには、その後の人工乾燥か自然乾燥が必要になります。

ちなみに、デンプンの含有量などから、立木の伐採に適した冬期ですが、「葉枯らし乾燥」による乾燥やデンプンの減少は、他の季節に比べて時間がかかってしまうという側面もあるようです。

「新月伐採」について

新月伐採とは、秋から冬の下弦の月から新月に至る1週間ほどの期間に木や竹を伐採することです。

新月伐採した木材は、デンプンが少なく、腐食しにくい、カビに強い、害虫に強い、割れ・狂いが生じにくい、燃えにくいなどの利点があるということが、昔から、林業関係者でいわれていたそうです。オーストラリアの営林局では新月伐採された木に証明書を発行しているそうですし、日本でも新月伐採の動きは各地で行われていますが、真偽のほどは、定かではありません。人間も含めた生物は、出産や行動リズムなど、月に影響を受けていることは事実なので、感覚としてそういう現象はあっても不思議ではない気がします。しかし、そういう現象を証明するのは、なかなか難しいですね・・・。

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