養蚕農家(古民家)のリノベーション計画(群馬県)

築150年 養蚕農家(古民家)のリノベーション計画(群馬県)

群馬県に建つ築150年の養蚕を営んでいた民家です。腕木や梁の端に桁を載せて柱より外方に出す工法の出桁造り(だしけたづくり)の屋根と2階部分。屋根から雪が遠くに落ちたり、雨や湿気などから外壁を守る利点があり、建物の外観からも、養蚕農家の特徴がうかがえます。

この建物は、長い年月の経過の中で、各所の修繕や大規模な増築も行われています。一般的に、古い民家の増築は大家族の個室が足りなくなって、無造作に部屋を付け足していく場合が多いので、元々あった部屋に採光や通風が取れなくなってしまっている状態が、多いのですが、この建物の場合もそうでした。

プランの前提は、北側の増築部分を解体して、建物の初期の形態に戻して、再度、通風・採光を確保することから。そうすることで、建物自体の劣化も防ぐことができ、耐久性を高めることが可能になります。

昔の民家は、一番、日当たりがよく居心地のいい場所は、二間続きの「客間(和室)」になっている場合が多いですが、一番いい場所がリビングになるようにプランを考えていきます。

イラスト計画案

実測して製作した築150年の古民家の『矩計図』。腕木や梁の端に桁を載せて、2階部分を柱より外方に出す『出桁造り(だしけたづくり)』と呼ばれる特殊な工法の家屋で、そうすることで屋根から雪が遠くに落ちたり、雨や湿気などから外壁を守る利点があります。以前は、養蚕農家として使用されていた建物です。その特徴は、この『矩計図』にはっきりと現れていて建物の仕組みを実感として理解することが出来るのです。

2階は、蚕室として活用できるように、仕切が無く広々として、さらに、採光や、壮蚕期に必要な空気の流れを良くするため、屋根の棟の上に、換気のために建てられた高窓も養蚕農家の特徴をよくあらわした形状です。

関連ブログ:古民家のリフォーム・リノベーションのための現状調査&現況図の作成 2020/05/31
関連ブログ:群馬県みなかみ町で、築150年の養蚕家屋の現状調査 2019/10/16

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