【古民家のリフォーム・リノベーションのための現状調査&現況図の作成】設計事務所の仕事

古民家のリフォーム・リノベーションのための現状調査&現況図の作成

古い日本家屋や古民家をリノベーション、リフォームで再生する際に、最初にするのは現状の建物の把握。実際の建物の状態を見ながら、建物の柱や梁の位置、高さなどの寸法、形状、プランなどを実測して、現況の建物を図面を起こしていきます。時には懐中電灯とスケールを片手に、小屋裏に登ったり、床下を覗いたりして・・・。図面に描くのは基本的に『平面図』、『立面図』と『矩計(かなばかり)図』。

『平面図』や『立面図』はなんとなくご想像できると思いますが、平面プランのことですが、矩計図とは、建物を切断して基礎から屋根までの納まりや寸法等を細かく記入した断面図の詳細図のこと。各接合部の収まりや高さ関係を詳細に描いて建物の骨格を把握します。改修計画では平面と立体を同時に考えながら、間取りの組み替えを含めた新しい暮らしのカタチを探していきます。建物の構造的な安全性や耐震補強も直す上での重要な要素になります。

図面に描くことによって、感覚として経験的に「柱や壁が少ないんじゃないか」、「梁や柱が細いて、ちょっと不安定な感じがする」などということがわかって、やはりその感覚は当たっていることが多い気がします。

この図面は実測して製作した築150年の古民家の『矩計図』。腕木や梁の端に桁を載せて、2階部分を柱より外方に出す『出桁造り(だしけたづくり)』と呼ばれる特殊な工法の家屋で、そうすることで屋根から雪が遠くに落ちたり、雨や湿気などから外壁を守る利点があります。以前は、養蚕農家として使用されていた建物です。その特徴は、この『矩計図』にはっきりと現れていて建物の仕組みを実感として理解することが出来るのです。

2階は、蚕室として活用できるように、仕切が無く広々として、さらに、採光や、壮蚕期に必要な空気の流れを良くするため、屋根の棟の上に、換気のために建てられた高窓も養蚕農家の特徴をよくあらわした形状です。