木造住宅の大きな軒下空間にアウトドアリビングを〜コンパクトな敷地を上手に活かす間取りの提案〜
1階には、900mmと大きく張り出した下屋根を作りました。大きな屋根の軒下部分は雨に濡れにくく、外壁の汚れや劣化が少なくなります。そのメリットを活かし、外観を有機的な印象に仕上げる無垢の杉板を採用。ラインが美しい南京下見張りに仕上げました。デザインと材を工夫することで、メンテナンスを最小限に抑えることができます。
ウッドデッキのテラスをご提案する時は、下屋根やオーニング(日除け)を活用して屋根の要素を作ること。外壁の素材を厳選すること。また外からの視線の目隠しをつくることなど、計画に細やかな配慮を取り入れることが大切です。機能性とデザインが調和することで、アウトドアリビングの可能性もひろがっていきます。
軒下の外壁は、脚立に乗れば手の届く範囲ですので、ご自分でペンキを塗ることもできるというメリットもあります。2階の軒がない部分の外壁は、耐久性に優れるカラーベスト(屋根材)を使用。基本的にメンテナンスフリーでお金をあまりかけない仕上げに。
目隠し機能で、使いやすいデッキテラスに〜内と外の中間領域をデザインする〜
軒下は、屋根の下地や垂木はそのままあらわして、白いペンキで化粧しました。天井の高い気持ちのいい空間です。壁を計画的に配置して、周囲の視線をカットすることで、落ち着きのある空間をつくります。内壁は、構造用合板9mmの上ペンキ仕上げで、暮らした後のお客さんによるDIYがしやすいように。
玄関ドアはラワン材、縦羽目板。ガラスのロゴは、TA・JI・MA
雨に濡れない屋根付きデッキテラス〜室内用のインテリアも楽しめるアウトドアリビングに〜
屋根付きのデッキテラスは、直射日光が当たらず、雨に濡れることもありません。もちろん床板が濡れる心配もないので、昔から建築現場などでよく使用されている杉の足場材(厚み30mm)を使用しました。板と板の間は、あえて目地を取らずに突きつけ。雨や日光で板が変形することが少ないからできる技です。ゴミが下に落ちないというメリットもあります。室内感覚でインテリアを置いて、ランチやお茶を楽しむことも。我が家にいながら、気分はグランピングです。
ラワン縦羽目板を使用したシンプルな玄関ドア。内部が直接、見えないようにガラス面は小さめ。ここから、採光が採れなくても、玄関の採光や通風は、脇にあるガラス引き戸から確保することができます。
玄関ドアの中央には、ちいさくちいさく、お客さんのお名前のアルファベットをあしらいました。