業界新聞「週刊住宅」で『巨木を残し守る街並み』というテーマで取材

業界新聞「週刊住宅」で『巨木を残し守る街並み』というテーマで取材

借景に大開口、子どもの成長に『財産』を生かす設計

独楽蔵は建築の側面から・・・。
同社の設計を見ると、庭に樹木や巨木を残した家が多い。概して、木材など自然素材でつくった木造家屋が多く、周辺の里山や川を借景としてリビングに大開口を設けるなどの工夫を凝らしている。独楽蔵のアトリエを訪ねると、入り口に大きなケヤキの樹が立っていた。最初は直径10cmにも満たない若木だったが、約40年の歳月を経て、60cm近い直径となり見上げるほどの高さに育ったという。

アトリエの庭には、ケヤキだけではなく、様々な木々、緑が育ち、廻りを取り囲んでいる。この緑豊かな庭は地域に解放され、子どもたちの遊び場にもなっていた。

近年では、樹木が子どもの成長にどのような影響を与えるか、研究も盛んに行われるようになった。米国コロラド大学の研究によれば、子どもが樹木や草花など自然に触れられる環境があると、ストレスや集中力の欠如が緩和されるという。他にも、「子どもたちの想像力が上昇した」「注意欠陥・多動症:ADD/ADHDの症状が著しく改善した」などの研究報告を出している大学もある。

子どもたちがのびのびと感性豊かに成長している様子を見るのは、家族だけではなく、地域の住民にとっても、幸せな体験に違いない。また、樹木が育てば、空気が浄化され、湿度や気温を円滑に調整する「緑のエコシステム」も培われていく。樹木との共生は、人が幸せに暮らす礎ともなってくれる。自然豊かな環境で暮らしたい。多くの人がそう望む。その自然の象徴として、緑の葉を四方八方に伸ばす巨木が存在している。

独楽蔵(建築設計事務所)ホームページ TOP
ブログ TOP