『一級建築士の定期講習』を受けてきました
2020/11/19
今日は朝から夕方まで、川越で講習。「一級建築士 定期講習』という義務化されている講習会です。3年に一度、この講習を受講しないと資格の更新が出来なくなるという割と大事なカリキュラムです。建築関連の法律は、大きな災害や事故があるとその都度、細かく改正されるので、自分の中の知識のアップデートも定期的に必要です。建築基準法や都市計画法、建築士法、消防法、構造、設備、倫理など、最近、法改正された法律や設計業務について 確認するような内容です。
講義の内容の範囲も広いですし、テキストを見ながら、録画された先生方の映像を一日見る感じなので、講義の最後には簡単なテストもあるので、終わる頃には、かなりぐったりしてしまいます。ただ、最近の法改正の内容が全体的にザッとわかるので、建築の外側の世の中の大きな流れがよくわかるメリットもあります。
・平成30年から、農業の利用の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居環境を保護する地域『田園住居地域』が創設されて、用途地域が増えた(一極集中の回避や価値観の多様化)
・許可が必要な建物の用途変更の規模の緩和、用途変更に伴う階段、避難経路の緩和(空き家などの住宅ストックの利用促進及び、住宅を老人ホームなどの福祉施設に転用するため)
・保育所などの採光係数の見直し(都心の保育所不足を緩解消するために条件を緩和)
・バリアフリー法の基準見直し
・建設リサイクル法 分別解体実施義務の基準見直し
・特定建築物の建物エネルギー消費性能基準(省エネ基準)の義務化、住宅の高気密高断熱によるエネルギー消費量の低下(温室効果ガスの削減)
・木材の利用促進のための耐火構造の変更、木造建築の高層化
以前までは、増える一方だと感じていた法律や規制も、最近では緩和される項目や削除されるモノも増えてきたような気がします。今日は講義を聞いていて、建築の分野においては、なんとなく、いい意味で法律や社会が成熟してきたのではないかと感じました。
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