埼玉県入間市の歴史的建造物を使ったコミュニティ施設

入間市文化創造アトリエ AMIGO5 ギャラリー(旧工場棟)

埼玉県入間市の[文化創造アトリエ AMIGO]は、繊維工業試験場の跡地を市民が利用するコミュニティ空間に再生した施設です。オープン以来、自由で創造的な文化活動や、文化的なまちづくりの原動力を担う市民の活動の場として活動されています。

赤いのこぎり屋根のカラー鉄板屋根。広い空間に屋根面から光を入れて室内を明るくするために効率的なカタチです。大きな工場に用いられる典型的な屋根のカタチですが、繊維工業試験場の時代でもやはり、繊維を作ったり、試験をしたりする工場棟でした。その工場棟の南側半分は、試験場時代の機械のフレームをオブジェのように残して、展覧会や個展を開くことのできるギャラリースペースに活用します。繊維試験場の建物群の中で、一番、当時の記憶を色濃く残すスペースです。

新設の壁で耐震性をUP

屋根のハイサイドライトから光が降り注ぎます。作品を飾るための壁として、空間の中央に大きな壁面も新設しました。この壁面は、建物の耐震性を上げるための構造壁の役割も持たせています。

外部に面した壁面には、柱ごとに既存の壁と90°方向に構造を補助する三角の袖壁を設置。材料は別棟を解体した際に発生した古材を使用しました。

建物の構造優先で、既存の壁はなるべく壊さないように、心がけました。新たな出入り口は、既存の腰窓の部分を改造して作ってあります。

回転ドアでパティオとの繋がり

既存の腰窓の一部を改造して、パティオへの出入口を制作。木製建具は、幅1600mmの回転ドア

【入間市文化創造アトリエ アミーゴ AMIGO 4 パティオ】は→こちら

パティオからギャラリースペースを見る

入間市文化創造アトリエAMIGO 5 ホール(旧工場棟)は→こちら

建物の歴史を感じさせる機械のフレーム