埼玉県入間市の歴史的建造物を利用したコミュニティ施設

入間市文化創造アトリエ アミーゴ AMIGO 4 パティオ

[文化創造アトリエ AMIGO]は、閉鎖された繊維工業試験場の建物群を、市民が利用するコミュニティ空間に改修した施設です。敷地に元々あった管理棟、工場棟、研究棟、宿直室、倉庫などの建築群は、 それぞれの建物の特徴や、たくさんの人々が集まれる空間づくりのために一部、解体を含む再生を行いました。平成13年のオープン以来、自由で創造的な文化活動や、文化的なまちづくりの原動力を担う市民の活動の場として活動されています。

目 次(クリックすると開きます)

コミュニティ施設には外部の広場(空地)が必要

隣棟間隔の狭かった繊維工業試験場としての空間を市民が利用するコミュニティ施設にするために、外部の広場(空地)が必要だと考えました。既存の全ての建物を調査した上で、①建物の劣化が進んでいる ②コミュニティスペースとして活用しにくい ③繊維工業試験場としての歴史を感じる要素が少ない ④有毒な薬品などを使った可能性も考えられるなどの理由から、事務所棟と工場棟の間に建っていた研究棟を取り壊すように計画を進めました。

天気に左右されない外部ステージ

研究棟を解体すると、他の建物に囲まれた落ち着きのある中庭が現れました。中庭の中央には、基壇のように立ち上げた舞台を作りました。細長い桟橋上の舞台には、4枚の電動オーニングを設置して、大きな日除けとして、日差しの強い日や小雨などの天気に左右されずに臨機応変に使用できるように考えました。

バリアフリーを考えた外部ステージ

新築の音楽棟から真っ直ぐに伸びる桟橋舞台。床の高さもバリアフリーを考えて建物とフラットにつくっています。

波板屋根のある舞台兼外物置も全体の建物の雰囲気に合わせて