【納戸だった部屋をリビングにリノベーション】(古民家の改造)
2019/5/14
飯能市名栗地区にある築150年のこの家は、代々、林業や養蚕を営んできた家系で、飯能市の山里に根づき、先祖代々暮らしてきた愛着のある家です。家族の思いを受けての、改修(リノベーション)の計画です。この家の新しいリビングは、元々、納屋だった場所を改造して、居住スペースに作り直しました。
改造して開口部の木製建具が入った差鴨居
昔の日本家屋でよく見かける、太くて厚い梁のような鴨居を差鴨居(さしがもい)といいます。とっても立派で、存在感のある部材ですが、昔の寸法で作ってあるので、床から鴨居下端までの高さが1760mmしかありません。しかも、古材は、さらに曲がって、まったく水平が取れていませんでした。
差鴨居(さしがもい)の下端を切り取る
この部分をリビングのメインの開口部として考えましたが、掃き出しの開口部にするには、ちょっと高さが低いんです。差鴨居(さしがもい)を取り除いてしまうのも勿体ないですし、家を残す意味も半減してしまいます。そして、家の耐震性も落ちてしまうので、頭を悩ましていました。大工さんに相談したところ「やってみるかなぁ〜」といって、差鴨居の下の部分を数センチ水平に切り落としてくれました。建具の溝もキレイに入っています。
切り落とした差鴨居の下端に新たに溝を掘る
引き渡し後、この家にお邪魔する度に見て、思い出します。切れ味の良さに惚れ惚れ。古材のこげ茶の側面と、下端の白木のコントラストが美しいです。やっぱ、大工さんはすごいなぁ〜。
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完成したこの家の様子はこちら↓
WORKS:【築150年の古民家のリノベーション】 埼玉の設計事務所の家づくり(埼玉県飯能市名栗)
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