日高市高麗川で築100年古民家のリノベーション工事が始まりました。
2022/7/26

畳や襖、障子を解体した室内の様子
日高市の高麗川に建つ築100年の住宅のリノベーション工事です。住宅の南東側部分にあって、人寄せの客間として使用されている和室の続き間は、現状の空間と機能を維持しつつ、その背面にある空間を現代的な暮らしが営めるLDKと主寝室に改造していくプロジェクトです。

黒光りした杉の下地板(荒板)
居間や寝室として利用されていた部屋の畳を外すと杉の下地板(荒板)が現れました。黒光りした板がこの家の歴史を物語っています。昔は、養蚕の作業が行われていたそうで、春になると「おかいこさま」のために畳をあげ,仏だんや神棚(かみだな),床の間などに目張りをしたあと,目棚(めだな,おかいこ棚)を組みあげました。

柱の根元には外した敷居のあとが
断熱性と耐震性を向上させる
すきま風が入って断熱性のない床部分は、床下に断熱材の現場発泡ウレタンフォーム「アクアフォーム」を施工して、気密性と断熱性を向上させ、床仕上げはフローリングになる予定です。

一部の土壁を解体しつつ、新たに新しい壁をつくって耐震性の向上も図ります。

土壁解体の様子
2階に登るのに急で危険だった箱階段も新しく作り替えて、上り下りの楽な階段に

以前、居間として利用されていた部屋から南西側を見る
関連ブログ:日高市の築100年の古民家を残しながら使い続けるための既存建築の調査
独楽蔵 建築設計事務所 ホームページ top
ブログ top
関連記事
【古民家リノベで新たに購入した古建具を生かす】埼玉県坂戸市
2025年3月16日
設計監理(現場)
計画では、元々の建物に使用していた古建具もリペアして、たくさん再利用する計画です。家づくりの打ち合わせでは、お客さんのほうから、空間をより魅力的にするために、さらにアンティーク建具がほしいというお話がでていて、古道具屋やアンティークショップ、ネットなどで、いい建具があって、それを持ち込みしてもらえれば、それに合わせて現場で対応しますということになっていました。
世田谷区八幡山の築35年の住宅リノベーション 現場の様子
2024年10月29日
設計監理(現場)
世田谷区八幡山の築35年、木造2階建て住宅の改修現場です。2階にあったLDKの大きな間取り変更と、1階部分に新たに同居することになる祖母スペースをつくる計画です。
【栃木市の築180年の店蔵改修計画】リノベーションのための解体作業2
2024年9月10日
設計監理(現場)【栃木市の築180年の店蔵改修計画】リノベーションのための解体作業2
栃木市の築180年店蔵の改修工事現場です。建物が登録有形文化財建造物に指定されていたため、現状変更の届け出など手続き作業のため、解体工事を延期していましたが、お盆明けに工事が再開しました。