寝そべったり、転がったり、走り回ったり…。内装工事が終わった住宅の新築現場で、いつにも増して子どもたちは大騒ぎです。
新しい家の床材は、無垢材のワックス仕上げ。本物の素材感と、子どもの皮膚感覚が、響き合っているのかもしれません。
このコラムでは、これまでに設計した家の中から、ヒノキ・杉・オークの無垢材を、床に使った3軒の暮らしを、写真とともに、ご紹介します。
子どもたちが、裸足で走り回り、キズをつけ、時間が経つと、床は、どんなふうに変わっていくのか。
無垢材の家づくりを、お考えの方の、参考になれば、うれしいです。
無垢材の家に入ると、空気がやわらかい
ヒノキや杉など、国産の無垢材を使った家は、玄関から室内に入ると、空気の柔らかさが違います。
これは、体感できるくらいの違いで、国産の自然素材(無垢材)の家の特徴です。
ヒノキや杉は、柔らかい材料なので、傷がつきやすかったり、汚れやすかったりと、デメリットもありますが、それを上回る魅力のある材料です。
子どもも、その触り心地や気持ち良さが、直感的にわかるようで、すぐに裸足になって、走りまわる様子を、よく見かけます。
ヒノキの無垢材|やわらかく、香りのよい床

【リビングの無垢材(ヒノキ材)の上で昼寝】
リビングの床材は、ヒノキ(無節)の無垢材のオイル仕上げ。調湿性があり、材料自体も柔らかく、断熱性にも優れています。独特のいい香りも、特徴です。
完成から時間が経過すると、経年変化によって、味わいのある色味になっていきます。

【完成から2年半経過して、いい味わいに】
ヒノキの床板には、「無節(むぶし)」「上小(じょうこ)」「節あり」と、種類があり、同じヒノキでも、表情が違います。
選び方は、コラム「無節・上小・節あり、種類によって表情の違うヒノキ板(無垢材)フローリング」で、くわしくご紹介しています。
よりやわらかく、裸足で歩きたくなる杉板

【杉板を裸足で歩くこどもたち】
玄関の扉を開けると、杉のいい香りを感じます。そして、室内の空気の質は、ほかの家とちょっと違って、やわらかく感じられます。
裸足で歩きたくなります。
入間市の家では、1階のリビングに、上品で、やさしい雰囲気の「無節」の杉板を、2階のホールに、ラフな表情の「節あり」の杉板を、と、同じ杉の無垢板を、使い分けました。
階段の段板にも、床材に合わせて、杉の無垢板を使っています。裸足で踏むと気持ちがよく、板の厚みを感じます。

【完成から4年目の経年変化(無節の杉板)】
子どもたちや、ペットのわんこや、にゃんこが、暴れて、傷だらけになった4年目の杉板の床。
でも、無垢材は、このキズ自体が味です。どんどん、使い倒して、キズをつくっていってほしいです。

【完成から4年目で飴色に変化した節ありの杉板の力強さ】
無節の板に比べて、より飴色に経年変化する節ありの杉板は、時間の経過によって、より力強い素材感に。育てていく過程が楽しい材料かもしれません。
無節も、節ありも、数年経つと、日焼けなどの経年変化で、きれいな飴色に変わって、さらに味わい深くなります。
無節と節ありの違いは、コラム「こんなに印象が違う!杉の無垢板の『無節』と『節あり』」で、写真つきで、ご紹介しています。



