どんなに世界が変わっても、変わらないもの。暮らしの本質を愉しむ大人の空間。
大きな吹き抜けのあるリビングは、2階のホールや階段と一体に。玄関ポーチの役割を果たすデッキテラスは、間口3間(5460mm)、出幅2500mmの大きなオーニング(電動テント)付き。天気にあわせて、リビングに差し込む直射日光を防ぎます。開放感溢れるデッキテラスの一部分に、リビングにくい込む入り江状のインナーテラスを作りました。外部と内部の中間領域を作ることで、利便性が生まれるだけでなく、ちょっとした遊びの空間になります。内部空間(インドア)と外部空間(アウトドア)の境目を感じることの少ない、自由自在な大人の暮らしが見えてきます。
ワインのボトルを使ったペンダントライトはご主人のお手製
コロナ禍で、家族の暮らし方が再検討されている昨今ですが、コロナ以前に考えたお二人の新しい暮らしのカタチは、ブレることなく、逆に世の中の方が、お二人の理想の暮らしに近づいてきたような気もします。そうそう、お二人だけではありませんでした。3匹のネコたちも一緒です
開放階段と天井の高さが、心地良い。大きな吹き抜けのあるリビング。
この住宅は2階建てですが、リビングの部分は平屋なので、片流れの屋根の形状に合わせてリビングの天井を高くすることができました。高く伸びた吹き抜けは、2階のホールまで届きます。上部の引き分け戸を開け放つと、2階のホール部分とリビングが一体の空間になる構造です。ご夫婦2人なので、階段も半分OPENにして、リビングに取り込みます。外と内、1階と2階、部屋と部屋といった、あらゆる境界性を解き放つことで、より自由な空間を創り出すことができます。リビングに張り出した部分の階段は、存在感を少なくして、シンプルな鉄骨を使いました。
吹き抜けのあるリビング
リビングの中央を突き抜ける登り梁には、大きな天井扇を取り付けました。長さ1200mmの長い木製の2枚羽をもつ天井扇は、お客さんから支給されたモノ。天井扇は、3枚羽のモノが多いので2枚羽の製品は初めて見ましたが、外国から取り寄せたモノだそうです。
吹き抜けにある親子引き戸を開け放つと2階ホールと一体化
2種類のデッキテラス:外テラス(露天)とインナーテラス(屋根付き)
リビングの南側は、建物の幅いっぱいに陽当たりのよいデッキテラスが広がります。プライベートな空間ながら、ひろがる空とどこまでも繋がるような爽快感を楽しむことできる、まるで毎日がグランピング気分です。奥行きは2500mm、デッキテラスの先端には植樹帯のグリーンベルトを設けています。正面のデッキテラスは、可動式の電動オーニングシェードは、日差しの角度や強さによって屋根の長さを調整することが可能です。