① コロナ前もコロナ後も変わらない暮らしの本質
大きな吹き抜けのあるリビングは、2階のホールや階段と一体空間。玄関ポーチの役割を果たすデッキテラスは、間口3間(5460mm)、出幅2500mmの大きなオーニング(電動テント)付き。天気に応じて、リビングに入る直射日光を防ぎます。南側一面に張り出したデッキテラスの一部分は、リビングにくい込む入り江状のインナーテラスとして、利便性の高い外部と内部の中間領域を作っています。内部空間(インドア)と外部空間(アウトドア)の境目を感じることの少ないまさにキャンプのような暮らしのように感じます。
ワインのボトルを使ったペンダントライトはご主人のお手製
コロナ禍で、家族の暮らし方が再検討されている昨今ですが、コロナ以前に考えたお二人の新しい暮らしのカタチは、ブレることなく、逆に世の中の方が、お二人の理想の暮らしに近づいてきたような気もします。そうそう、お二人だけではありませんでした。3匹のネコたちも一緒です
② 解放階段と天井の高い吹き抜けのあるリビング
この住宅は2階建てですが、リビングの部分は平屋なので、片流れの屋根の形状に合わせてリビングの天井を高くすることが出来ました。高く伸びた吹き抜けは、2階のホールまで届きます。上部の引き分け戸を開け放つと、2階のホール部分とリビングが一体の空間になる構造です。住み手がご夫婦2人なので、階段も半分OPENにして、リビングに取り込みました。リビングに張り出した部分の階段は、存在感を少なくして鉄骨でシンプルに制作。
吹き抜けのあるリビング
リビングの中央を突き抜ける登り梁には、大きな天井扇を取り付けました。長さ1200mmの長い木製の2枚羽をもつ天井扇は、お客さんから支給されたモノ。天井扇は、3枚羽のモノが多いので2枚羽の製品は初めて見ましたが、外国から取り寄せたモノだそうです。
吹き抜けにある親子引き戸を開け放つと2階ホールと一体化
③ 2種類のデッキテラス:外テラス(露天)&インナーテラス(屋根付き)
リビングの南側は、建物の幅いっぱいにデッキテラスが広がります。その奥行きは2500mm、デッキテラスの先端には植樹帯のグリーンベルトを設けています。正面のデッキテラスは、陽当たりのいいオープンな空間。日差しの角度や強さによって、電動のオーニングで可動式の屋根を伸ばすことが可能です。