埼玉県日高市の木造新築/リフォームは一級建築士事務所/独楽蔵へ

【設計事務所が建てた家に暮らすひとの日常】春も活躍する薪ストーブ

【暮らしnote No.20】
writing:maiko izumi

埼玉県入間市にアトリエを構える建築設計事務所 独楽蔵 KOMAGURAが設計した新築木造住宅に住む生活者(maiko izumi)から見える日々の暮らし

4月。柔らかな光と、花と緑に包まれながらも、急に冬が戻ってきたような寒い日があったり、かと思えば、せっかちな初夏が顔を見せたり。ころころと変わる寒暖差に、体も心も、振り回される。そんな時、我が家に、穏やかさをくれるのが、薪ストーブだ。濃く深く、芯までぐっと暖まるような「冬ストーブ」とは違って、「春ストーブ」は、もう少しゆるく、ラフな付き合い方になる。

夜、仕事から帰ってきて、ひと段落した夫が、コーヒー片手に、さくっと薪ストーブに火をつける。少し冷えていたリビングが、じんわり優しく、暖まってくる。ストーブがついたことに、一番に気がつくのは愛犬で、さっそく目の前の特等席をキープする。帰宅した子どもたちも、ストーブの熱でほかほかに仕上がった犬をぎゅっと抱きしめながら、疲れをほどき、温もりをわけてもらう。夕食時も、薪のはぜる音や、ゆらぐ焔を感じるだけで、一日の緊張が少しほぐれていく気がする。

寝る前には、大きな薪をひとつ入れておく。すると翌朝起きた時に、ストーブの熾がちょうどいい具合に残っていて、リビングが随分と暖かい。眠っていた体が自然と目覚めて、よいスタートが切れる。朝食の支度も、お弁当づくりも、心なしかスムーズだ。

昼の間、薪ストーブは、ちょっとひと休み。少しずつ小さく消えてゆく熾(おき)の代わりに、春の陽がリビングに遊びにきて、明るく澄んだ空気に包まれる。鳥の声も賑やかだ。そんな時の家は、本当に気持ちよさそうに見える。家も、生きていて、一緒に暮らしている家族だ。

そして、夜はまたふたたび、火を灯して。

こんな風に、春ストーブの日々は、紡がれていく。気づけば、家族の体調や心をさりげなく整えてくれる、大切な相棒だ。今日は、急な雨と雹に驚かされた。まだまだ、ゆらぎがちな春のいろいろ。我が家は、あと少しの間、薪ストーブの暮らしが続きそうだ。

この住宅の完成時の様子はこちら↓
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