蔵の内部から新規増築部分を見る。時の流れを感じさせる既存の蔵戸を補修、調整(サイズ変更)をして、再利用しました。
開閉をスムーズにするために、ステンレスのレール(Uステンレール)に変更。また床の高さに合わせて、高さの寸法の調整もしました。
エアコンの効きをよくするために、細かな格子部分には、元々なかったガラスを入れてあります。
蔵戸を開けると、まるでタイムスリップしたような感覚を楽しみつつも、快適性をしっかり補填することで“暮らせる蔵”が実現しました。
上り下りをスムーズに
〜急な箱階段から、緩やかで登りやすい階段に〜
蔵の階段は、大概「はしご」のような箱階段です。
角度が急で、日常的な上り下りには不便ですし、モノを抱えて運ぶことも難しいです。昔の人は、蔵の2階にタンスや荷物などよく上げたものだと感心してしまいます。
リノベーションでは、穏やかで登りやすい階段に付け替えることで、安全な住まいにシフトしていきます。
蔵を居住空間として利用するために、階段の付け替えは必須です。階段を付け替えるためには、元々の登口では小さくて足りないので、新たに床に穴を開ける必要があります。階段を計画するにあたって、考慮したことは下の3つ。
① 既存の梁を抜いてしまうのは、構造的に禁じ手だと思いますので、梁を痛めない場所
② 居住空間の邪魔にならない場所で、階段の存在があまり目立たないように
③ 1階と2階を繋ぐ導線的に優れた場所