埼玉県のちょうど真ん中に位置する東松山市。かつては城下町、宿場町として栄えた、歴史と品格のある地域です。以前からこの場所で運営されていた高齢者のためのデイサービス施設を移転し、新築の施設を計画するプロジェクトです。施主である医療法人社団「保順会」責任者のTさんには、この施設を作ることへの熱い想いがありました。それは「老人福祉施設」を「+地域+文化」の活動、情報発信の場にしたいということ。その理念を具現化するためにも、地域のコミュニケーションの場としても活用できる空間をご希望されていました。そこで、外と内が緩やかにつながり、あらゆる人々が、それぞれのステージで生き生きと過ごせる、シームレスな空間づくりを計画。何度もディスカッションを重ねてプランを練り上げていきました。
生きてる誰もがアーティスト!〜医療・福祉・介護と地域・文化を繋ぐ、新たなデイサービス施設へ〜
新しい施設は、高齢者のためのデイサービス施設ですが、単なる老人福祉施設にとどまらず、「老人福祉」に「+地域+文化」の活動、情報発信の場にしたい。そして、その理念の具現化したカタチとして、地域のコミュニケーションの場となるような空間をめざしていました。
クライアントである「医療法人社団 保順会」の法人理念は【患者さん・ご利用者に寄り添い、医療・福祉/介護・文化をつなぐ】。人が人としてかけがえのない人生を豊かに過ごすためには、Cure(治療)のための医療はもちろんのこと、Care(介護、福祉)のチカラ、プラス自己実現のためのCulture(文化)という3つのCの重要性をかかげていました。今回のプロジェクトでは、そのビジョンを具現化していくために、外観、エクステリア、内部と外部の繋がりの活性化を促す、さまざまな仕掛けを考えていきました。