東松山市の木造新築デイサービス施設「楽らく」の施設長Tさんから「ご相談したいことがある」と連絡をいただき、久しぶりに現地を訪ねました。
お話を伺うと、完成からもう5年が経っているとのこと。
時間が過ぎるのが早いです。

敷地を巡りながら建物の状態を確認しましたが、建築本体についてはあまり問題なさそうでした。
この施設の庭は、ガーデンデザイナーの有福創さんと一緒に、数年かけて完成していくようにデザインしたものです。
建物の中だけでなく庭も含めて、利用者さんが楽しめるように、そしてスタッフの管理に手間がかからないことを目指して、当時何度も検討を重ねたことを思い出します。

スタッフの皆さんは、日々の業務に追われ、庭に手をかける時間はあまりないはずです。
それでも雑草に覆われることなく、最初に植えた草花たちが元気に育ち、花を咲かせていました。
風土や環境に合わず姿を消してしまったものもありましたが、株を増やして元気に育ったものや、鳥が運んだこぼれ種から花を咲かせたものもあり、この場所で自然に育っていくワイルドガーデンの景色がとても美しいものでした。
きっと計画の段階で、数年後のこの庭の姿を想像できていたのだと思います。
改めて、プロが手をかけた仕事の素晴らしさを感じた瞬間でした。

一方で、シンボルツリーとして植えた株立ちのシャラの木は、枯れてはいないものの、一部の枝が枯れてしまっていて、少し残念な気持ちにもなりました。自然の中で育つものですから、すべてが思い通りにいくわけではない。それもまた、庭と付き合っていくということなのかもしれません。
この施設が、利用者さんにとって本当に良い空間になっていることを、改めて実感した訪問でした。
今回のTさんからのご相談も、建築や設備の面から、スタッフの方々の仕事の負担を少しでも軽くできないか、というものでした。竣工して終わりではなく、その後も施設の声に耳を傾けながら、できることを考えていく。
私たちにとっても、大切な仕事のひとつです。

WORKS:Care(介護)とCulture(文化)が繋がる空間〜東松山の木造新築デイサービス施設〜(前篇・外部空間)
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